最後まで読んだので、まとめの感想を書きます。
私が本書を読んで特に重要だと感じたのは、「決断する」ということです。
本書では、インプット、アウトプット、フィードバックという流れに加えて、アウトプットの中に「決断する」という考え方が示されていました。
私は普段からChatGPTをよく使っています。分からないことを質問したり、悩んでいることについて相談したりすることで、以前より多くの知識や情報を得られるようになりました。
しかし振り返ってみると、知識や情報を得るだけで満足して、実際の行動に移せていないことも多かったように思います。
どれだけ多くの情報を集めても、それだけでは現実は変わりません。自分の人生を変えるためには行動する必要があり、行動するためには「自分はこうする」と決断しなければなりません。
本書では「知性」を、単に知識を持っていることではなく、知識や情報を使って現実を変えていく力として説明していました。
この考え方は、今の自分にかなり当てはまると感じました。
私はこれまで、インプットやアウトプットまではしてきました。しかし、その先のフィードバックや決断、行動まで十分につなげられていなかったのではないかと思います。
AIは「考える代わり」ではなく「フィードバック役」
本書を読んで特に参考になったのが、AIをフィードバックに使うという考え方です。
私はこれまでAIに質問することはたくさんありましたが、自分のアウトプットに対してフィードバックしてもらうという使い方は、あまり意識していませんでした。
最近は、自分が考えていることをAIに話し、それに対して質問してもらったり、考えを整理してもらったりするようになりました。
自分の性格や置かれている状況についても何度もAIと壁打ちすることで、
「自分は何に悩んでいるのか」
「なぜそう感じているのか」
ということが、少しずつ言葉になっていきます。
AIに答えを決めてもらうのではなく、自分の考えを外に出し、それに対するフィードバックを受けるために使う。
このように使えば、AIを「自分の代わりに考える存在」ではなく、自分と一緒に考える優秀な相棒として活用できるのではないかと思います。
0から10までAIに任せていいのか
一方で、AIにすべてを任せてしまうことには少し怖さも感じています。
私が大学生だった7年ほど前は、現在ほど生成AIは普及していませんでした。
大学では自分で報告書や発表スライドを作り、教授に何度も見てもらいました。修正して、また見せて、さらに発表練習をする。その繰り返しでした。
その経験から7年ほど経った今でも、自分が研究して発表した内容はある程度覚えています。
それは単に資料を完成させたからではなく、自分で考え、文章を書き、修正し、人に説明するという過程を経験したからではないかと思います。
もし当時、AIに「このテーマについてレポートを書いて」と入力し、完成した文章をほとんど読まずに提出していたら、同じように内容を理解できていたとは思えません。
本書では、
「0から1を作るのは人間、1から9にするのはAI、最後の9から10に仕上げるのは人間」
という考え方が紹介されていました。
私はこの考え方にとても納得しました。
最初に「何を伝えたいのか」を考えるのは人間。その考えを整理したり、文章を読みやすくしたりするところではAIの力を借りる。そして最後に、本当に自分の考えになっているのかを確認して完成させるのは人間です。
0から10まですべてAIに任せてしまえば、自分で考えたり試行錯誤したりする機会は減ってしまいます。
私はAIを便利な道具として使いたい一方で、人間が考える部分まで手放したくはないと感じました。
AIを「先生」として使う
もちろん、AIを使うことで勉強がしやすくなったとも感じています。
私は仕事で物理学の知識が必要なので、最近はAIに大学物理の先生のような役割をしてもらっています。
例えば量子力学について勉強するときは、まず基本事項をまとめてもらいます。
それを読んだあと、
「内容を理解できているか確認したいので、記述式の問題を出してください」
と頼みます。
そして自分で回答すると、
「ここは合っている」
「ここは少し違う」
と詳しく説明してくれます。
これはまさに、
インプット → アウトプット → フィードバック
のサイクルになっています。
内容そのものが難しいので理解するには時間がかかりますが、ただ文章を読んでいるだけの勉強よりも、自分がどこを理解していないのか分かりやすくなりました。
また、悩み事について考えるときにもAIを使っています。
AIに聞き役になってもらい、私に一つずつ質問してもらいます。そして自分で回答していくことで、頭の中でモヤモヤしていたものが少しずつ言葉になっていきます。
本書にも似た使い方が紹介されており、自分がアウトプットできる環境を作ることも大切なのだと感じました。
デジタルとアナログのどちらかではなく、使い分ける
本書ではAIだけでなく、デジタル時代をどのように過ごせば人間が成長できるのかについても書かれていました。
デジタルそのものが悪いわけではありません。
使い方によっては、人間の能力を伸ばすための非常に便利な道具になります。
私は今でも、紙とペンを使って勉強することが多いです。自分で手を動かして書いた方が頭に入りやすいと感じることもあります。
だからといって、すべてをアナログにする必要もありません。
知識を整理するところはAIに任せる。
考えたいところは紙に書く。
分からないところはAIに質問する。
そして最後は、自分で考えて**「決断する」**。
このようにデジタルとアナログを使い分けることで、もっと効率よく学ぶことができるのではないかと思いました。
大切なのは、最後に「自分で決断する」こと
本書を読んで、AIやSNSなどのデジタル技術は、それ自体が良いものでも悪いものでもなく、使い方によって人間に与える影響が大きく変わるのだと感じました。
そして今回、私が一番意識したいと思ったのが「決断する」ということです。
私はこれまで、AIから情報を得たり、自分の考えを整理したりすることはしてきました。
しかし、本書を読んで、それだけでは十分ではないと感じました。
これからは、
インプットする。
自分で考えてアウトプットする。
AIや人からフィードバックをもらう。
そして最後に「自分はどうするのか」を決断し、行動する。
ここまでを一つのサイクルとして意識したいと思います。
AIに考えることを任せるのではなく、AIを使ってもっと自分で考える。
本書でいう「知性」とは、そうして得た知識や情報を現実の行動につなげていく力なのではないか。
『知性大全』を読んで、私はそんなことを考えました。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました


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